のぐともカナダ留学日記。

カナダに留学し早7年。ウエストバンクーバーの高校を卒業後、今も変わらずバンクーバー内で大学生をやっています。

社会から見た幼児教育

 

こんにちは、のぐともです。

今セメスターはやることが多すぎてついブログを放置してしまいました… また来月から忙しくなるんですが、時間を見つけてちゃんとブログも更新していこうと思います!

 

今回は私の専門分野、幼児教育について。特に社会から見た幼児教育について少し考えをまとめていきます。

 

突然ですが!質問です。

なぜ幼稚園や保育園が必要だと思いますか?

何のために存在していると思いますか?

Why do you think we have daycare centres/preschools?  

 

この質問に対する回答は、幼児教育を勉強している人とそうでない人でかなり分かれると思われます。実際にこの質問をクラスのアクティビティの一環として、学校内にいる他学部の学生たちに聞いてみたところ…

→子供の教育のため

→小学校への準備のため

→親が働きに出るため

→ビジネスのため

 こういった回答が多くみられました。

 

ちなみに幼児教育をそれなりに学んできた人たちの回答はこちら。

→子供の社会的交流のため

→社会スキルを身につけるため

→多様性を学ぶため

→可能性/好奇心を広げるため

→長所を伸ばすため

などなど。

 

このような違いが出ました。

もちろん分野を学んできた人たちの方が内容が詳しくなるのは当たり前ですが、私たちレッジョエミリア方針の幼児教育を学んでる人は、保育園や幼稚園がただ子供の小学校への準備のためであったり、子どもを預かるサービスとしての認識を持つことは教育者としてあまり良くないことだと教わります。なぜなら、その認識の違いでカリキュラムや私たち教育者の子供への対応も変わってくるからです。

 

例えば教育者及び学校側が、幼稚園は小学校への準備期間であるという考え方をしているとします。すると子供が幼稚園で学ぶことは主に学習に焦点が置かれます。言語(アルファベット、ひらがな、カタガナ)の基礎であったり、数字を使った算数の基礎であったり... それが悪いことだとは言いません。そういった幼稚園もあるべきだと思うし、むしろそういった所に子どもを預けたい親御さんもいることでしょう。

 

しかしアカデミックな学習だけに焦点を置いた教育は子供の本質を見ることができません。子供の心に触れることもできない、と私は思います。だって、そういった環境の中にいる教育者は子どもの表面だけを見て判断し、一括りに"子ども”としか見ておらず、子ども個人個人に目を向けられないからです。だから、クラス内の子供全員に同じことをやらせ、同じ結果を求め、毎年同じカリキュラムを繰り返す。それぞれ子供は生まれ育ってきた家庭環境も、成長のスピード、学ぶペース、長所短所、ポテンシャル、モチベーション、興味のあることも違うのに。違って当たり前なのに同じ結果を求めてしまうが故に、子供個人の可能性を潰してしまっていると思います。

 

もちろん子供一人一人にその子だけの教育をするのは難しいです。でもクラス全体で一緒にやるアクティビティの中にも子供それぞれの可能性を引き出してあげることは可能です。

 

例えば、折り紙を使って遊ぶ場合。

多くの幼稚園は先生が「折り紙で家を作りましょう」と結果を設定し、一人一枚ずつ折り紙を与え、先生が見本を見せ、全ての子供たちに同じ手法で折り紙の家を作らせがちです。これではどの子が作る家も同じに見えるでしょう。オリジナリティはほぼ明確には発揮されませんし、子供の想像力を伸ばすこともできません。

 

では、色も形もサイズも違うバラエティ豊かな折り紙や他のマテリアルも用意し、自分が好きな分だけ使っていいのだとしたら?さらに先生が「私はこうやって折り紙で家を作るけど、みんなはこの折り紙を使って何をする?」と聞けばきっと子供たちはそれぞれ色も形もサイズも違う家を作るでしょうし、中には家ではなく別のものを作る子や、他のマテリアルと合体させて遊ぶ子もいるでしょう。協調性がない、と批判する方もいるかもしれませんが、私はこちらのやり方の方がそれぞれの子供がそれぞれの個性を持つことができると思います。それに”折り紙を使う”という点では同じことをしているわけですし!

ただ中には折り紙で遊びたくない子もいるでしょう。その時には私はその子に強制して無理やりやらせたりはしません。やりたくない子はやらなくていいんです。自分でやりたくなったら参加すればいい。興味のないことをやったところで記憶にも残らないですし、何かを得ることはまずないと思ってます。やっているうちに興味が湧いてくれば別ですが... 私たちも何かをきちんと学んだり、得たりするにはそれなりのモチベーションや好奇心、インスピレーションが必要ですしね。子供も私たちと同じ、なんら変わりない人間です。

 

もっともっとたくさん語れるのですが、今回はこの例だけにします。本当に止まらなくなっちゃうので (笑)

 

つまり、保育園や幼稚園は小学校への準備期間という見方や、ただ親が働きに出るために子供を預けるだけの"サービス"としての見方よりも、実際はもっと深く、子供達が密度の濃い社会的体験をできる場なのです。そこらへんをよく踏まえた上で、幼稚園や保育園の存在意義について社会がもう少し深く考えればより良い質を導くことのできる幼児教育の環境を作れるのではないか、と思います。

 

また時間がある時に、世界中の幼児教育界が注目するイタリア、レッジョエミリアの教育方針についてまとめますね :)

とうりあえずは今セメスターを乗り切ることに集中します!

のぐとも