のぐともカナダ留学ブログ

15歳で留学開始し、カナダ11年目。 高校、大学を卒業し、現在は幼児教育者として働いています。 永住権取得済み。

カナダの病院制度

 

こんにちは、のぐともです。

実は先日ちょっとクリニックに行く用事がありまして...

よくよく思い返してみるとカナダに来た当初、病院について色々と悩んだ経験もあったので今回はカナダでの病院のシステムについてまとめたいと思います。

 

まぁまずクリニックに行かなければならないきっかけとなったのが、私の足の親指の痛みでございます... 昔から巻き爪体質で、8年ぐらい前に日本で巻き爪の手術をして巻き爪は治ったんですが、それから何年後かに両足の爪が二重爪になり、今も現在進行形で二重爪なんですね。だいたい新しい爪が生えてくるときって爪の根元が痛いんですよ... 爪の上からまた新しい爪が生えてくるわけなので。ただ今回の痛みは尋常ではなくて、なんと夜もズキズキ痛んで眠れないほど!そしてクリニックに行くことになったのです…これでカナダでクリニックにお世話になったのは3回目になります。

 

 

日本とカナダの病院システムはかなり違っていて、カナダは日本のように専門ごとに分かれていません。そもそも病院 (hospital) という単語の意味とクリニック (clinic) という単語の意味が違います。

 

日本では皮膚科も外科も内科も全て”病院”と呼びますよね?ところがカナダでの”病院”の意味はホスピタル。つまり日本で言う大学病院のような入院でき、緊急オペなどを施す大きな総合病院を指します。 緊急の場合はこう言った総合病院の緊急窓口 (emergency) に行ってください。ただし、初診外来は行なっていないのでこの総合病院には私のような症状の人間は行けません。物理的には行けますが、追い払われることでしょう...

 

ではどこへ行くのか?

答えはそう、クリニックです!

 

ちなみにこのクリニックですが、先ほど言ったように専門に分かれていないのでどんな症状であっても同じクリニックに行くことになります。そこでまずドクターに診てもらい、そのドクターの判断により薬をもらったり、専門医を紹介してもらったりします。つまり専門医にかかる前に一段階踏まなければならないのです。

 

ちなみにファミリードクター (家族かかりつけのお医者さん) がいる方はクリニックに行く前にこのファミリードクターに連絡するのが一般的です。カナダではこのファミリードクターのシステムがメインです。ですが、ファミリードクターはたくさんの家庭を受け持っている場合が多く、自分の希望した日や時間と合わなかったりするのでそういった場合にはファミリードクターを持つ人もクリニックに行きます。

*このファミリードクターは自分で探して、自分で交渉することになります。ただ、必ずそのドクターが引き受けてくれるとは限りませんし、腕が確かかも分かりません。そのため、多くの人は知り合いや友達のドクターを紹介してもらい、交渉するみたいです。

 

ただし、留学生やワーホリの方はこのファミリードクターを持つことができなかった気がします。

 

では留学生やワーホリの方はどこへ行くのか...

そう、クリニックです!!! (笑)

詳しくはウォークインクリニック。

 

Walk-In Clinic

このウォークインクリニックですが、予約をすることはできないのでその名の通り実際に足を運んで受付をする必要があります。そのせいで、順番的にはかなり長い間待つこともしばしば。気長に待ちましょう...

*ちなみに普通の現地のウォークインクリニックは州の公的保険 (MSP) に入っている限り、無料で診察を受けることができます。ただし薬代や歯科治療は別途です。

 

この公的保険 (MSP) については次の記事にまとめてあるのでよかったら見て下さい!

 

さてさて、ではこのクリニックでの手順を確認していきたいと思います。

1. クリニックの営業時間内に、予約なしでそのまま直接向かいます。

 

2. 受付の人に話しかけます。"Can I register now?" (受付できる?)

この場合、YESなら自分の保険証 (MSP card/care card) を渡してください。

NOなら何時から可能か聞いてください。"When can I register?" (何時からオッケー?)

指定された時間までその場で待つ、もしくわブラブラしてその時間帯に戻ってくるのもありですが、個人的にはその場で待つことをお勧めします。なんせ予約はできないのでその場に来た順なので、できれば時間まで待って1番に受付した方がその後待たずにすみます。

 

3. 保険証を渡した後にいくつか質問されます。住所や電話番号の確認など。

"Who's your family doctor?" (ファミリードクターはいるか?) とも聞かれると思いますが、一言 NO といえば大丈夫です。

 

4. 保険証を返され、診察室の番号を言われます。

"You can go to No. ○" (No. ○の診察室に行っていいよ)

5. その後は指定された診察室に入り、ドクターが入ってくるまでおとなしく待ちます。

 

6. ドクターが入って来たらまずは簡潔に「クリニックに来た理由 (どこがどう痛いか)」を伝えます。その後いくつかドクターがそれについて質問をしてくると思うので、答えてください。

 

7. ドクターが自分のパソコンからプリンターに接続して、薬の処方箋 (もし薬の処方がある場合) をその場で渡してくれます。

 

8. 処方箋を受け取ったら、軽くお礼を言い診察室を出て受付を通りすぎてそのまま帰る/もしくは近くの Pharmacy (薬局) に向かいます。

*公的保険 (MSP) に加入していて、受付時に保険証を見せた場合は帰宅時に受付に寄る必要がありませんので、そのまま出口に向かってください。(MSP加入者の場合は無料なのでお金は払わなくていいです)

 

薬局は大体クリニックの近くにあるはずです。ちなみに薬局はカナダではメジャーなコンビニのような Shoppers Drug Mart London Drugs の中にあったりします。

 

9. 受付でクリニックでもらった処方箋を渡します。そこでいくつか質問をされると思うので答えてください。

私の場合、薬の処方初めてだったのでプロフィールを作成する必要があり、保険証 (MSP card) の提示と住所、電話番号の確認をされました。そこで「クリニックに行った理由」をまた聞かれたので答え、その後に処方される薬の説明をされました。大体は「これこれこういう薬が出てるってことはドクターはこう診断したみたいだね。この薬は使ったことある?アレルギーはある?この薬は炎症を抑える薬なんだけど、朝昼夜+ベッドタイムの計4回毎日飲んで。ご飯は食べた後でも前でもそんなに関係ないけどとりあえず10日分出てるから終わるまで飲み続けて。もしそれでも改善されなかったらまたドクターに診せに行ってね」という感じです。

 

10. 説明を受けた後は何分かかる、と言われるはずなので時間を待ちます。

その場で名前が呼ばれるまで待つのもアリですし、ブラブラして大体時間かな?と思った時にピックアップカウンターに行って名前と大まかなオーダーした時間をいえば薬を持って来てくれます。その時にもう一度軽く説明してくれて「何か質問ある?」と聞いてくれるので、気になる点がある方はその時にもう一度聞いてみてください。質問がなければその場でお会計となります。

*ちなみに日本の薬局のように処方された薬の説明書などは付いてこなかったので、覚えられないと思った方はノートを取ったほうがいいかもしれません。ただ、薬のラベルに一応「1日4回摂取。終わるまで飲みきる」という最低限の情報は記載されてました。

 

(今回私が処方してもらったのは抗生物質10日分の40粒。これで $30… 高い気がしますね…)

 

以上がクリニックから薬局までの手順になります。

 

基本は自分が住んでいる家の近くのクリニックに行きますが、英語に自信がない方はダウンタウンにある日本人の医療通訳さんが付いてくださるコーストメディカルさんに行くことをお勧めします。この系列のクリニックはバンクーバー内には3店舗あるみたいですのでぜひお近くのクリニックを探してみてください。


ちなみにこのコースとメディカルさんを含むTrans Med系列のクリニックは日本での特別な保険に加入している場合、医療通訳費はかからないそうです!しかし逆にBC州の公的保険 (MSP) の加入者は通訳費は別途だそうなのでお気をつけください。

 

 

クリニックの説明は以上です!

この記事がみなさんのお役に立つことを願います。

まぁ、怪我や病気にならないことが一番ですけどね (笑)

 

のぐとも