みんな違ってみんないい
こんにちは、のぐともです。
いつのまにか仕事を始めてから半年が経とうとしていますが、1日のルーティーンに慣れてきたものの、相変わらず新鮮な毎日を過ごしております。やっぱり子供というのは不思議です。毎日同じ子供たちに同じルーティーンにも関わらず、本当に毎日全く違うことが起こります。
そんな今回は、仕事を始めてから私が改めて感じたことをまとめていきたいと思います。
タイトルにあるように、仕事を開始してから一番に実感したのは子供たちは皆「十人十色」ということ。子供をただの"子供たち"という一括りのカテゴリーで考えるのは間違っている、と改めて感じました。
十人十色
意味: 10人いれば10人の色がある。
つまり、考え方や好みなどは人それぞれであること。
このように、幼児教育者として子供と接する際には、10人いれば10通りの考え方や生き方があるということを常に覚えておく必要があると思います。
簡単な例を挙げるなら…
お昼寝の時間(nap time)に全く寝ようとしない1.5歳児がいました。色んな先生が試みるも、その子が寝る確率は15%ほど… ほぼ運試しに近い状態で、毎日私たちは挑戦していました (笑)
そんなある日のこと。
今までは他の子たちと同様に背中をポンポンして寝かしつけようとしてたのですが、ふと何気なく揺すってみたんです。そしたらなんと!寝た…っ!偶然かと思いましたが、毎日試しても揺すると、今までの私たちの挑戦が嘘のようにぐっすり寝る…!
そう、つまり…
私たちが何も考えずに他の子供たちと同様に背中ポンポンで寝かしつけようとしてたから寝なかったんです!その子にはその子なりの寝方があるのに、子供という一括りで見ていたがために全く気付かなかったのです。
他にも、子供たちとの時間を過ごせば過ごすほど、全ての子に違うアプローチの仕方が必要なのだということがよく分かりました。
先生の言うことを全く聞かない時に、
• いつもより強く言って聞くようになる子
• 選択肢を与えて、自分で選ぶことで従う子
• 優しく促すことで聞くようになる子
• 一緒にやることで従う子
• 交渉することで聞いてくれる子
などなど…
同じシチュエーションでも、相手の子供が違うだけで私たち幼児教育者のアプローチの仕方も変わってきます。そして、こういった違ったアプローチをできるようになるには、まず子供一人一人をよく観察し、よく理解する必要があるのです。
大学の授業の論文などで「子供を一括りとして見るべきではない」と散々読みましたし、理解しているつもりでしたが、実際に現場に出て働いてみると、このことに気付くのにかなりの時間を要しました…
仕事を始めたことは「なんであの先生の言うことは聞くのに私の言うことは聞いてくれないんだ?」と悩んだこともありました。闇雲にその先生のやり方をコピーしたりもしましたが、通用しませんでした。
それもそのはず、その先生はベテラン先生で、彼らとは2.3年の付き合いになるので、多少強めに言われても子供たちはその先生の言うことを聞きます。でも私みたいにまだ信頼関係も何も成り立ってない新しい先生にいきなり強く注意されたりしたところで聞くはずがないんですよね。
それに気づいてからは私なりに子供達と接していき、ただひたすら強く言うのではなく、まず交渉したり、選択肢を与えることにしました。それから、普段から子供達に日常的に愛を伝えるようにしています。
子供というのは時に大人以上に敏感でデリケートです。
少しでも、めんどくさそうな態度をとったり、ネガティヴな対応をしていると「自分のことが嫌いなんだな」と無意識に感じ取ってしまいます。良い信頼関係を築くためにも、きちんと普段からたとえ数秒でも愛を伝えることは重要だと考えます。
そして更に重要なのは、何か子供間で問題が起こった時に片方だけを責めないこと。特に実際にその現場を目撃していない時など、片方が常日頃からの問題児だった場合はどうしてもその問題児の子を一方的に責めてしまいがちなのですが、きちんと状況を見て「あなたが手を出したのも悪いけど、あなたが嫌がるあの子にずっとちょっかいをかけていたのも悪いよ」など、一方的にどちらかを責めない、ということは大切です。「この先生は自分のいうことにきちんと耳を傾けてくれる」と思ってもらえないと信頼関係を築くのは難しいです。
実際にこうしたことを続けていたおかげか、問題児の男の子は私のいうことをきちんと聞いてくれるようになりましたし、先日はいきなりI LOVE YOUと言ってもらえました (笑)
つまり、幼児教育者に一番必要なのは、子供は皆違うということを常に覚えておくこと。そして、信頼関係を十分に築くことだ、と改めて学びました。
のぐとも