のぐともカナダ留学ブログ

15歳で留学開始し、カナダ12年目。 高校、大学を卒業し、現在は幼児教育者として働いています。 永住権取得済み。

寝付きが悪い2歳児と寝かせたい私

 

 

みなさま、ご無沙汰しております。

のぐともです。

 

年始のご挨拶も出来ず…いつのまにか1月も半分過ぎてしまいました。改めて、あけましておめでとうございます。2021年ですね。

 

そんな2021年はじめてのブログ投稿になるわけなんですが、今回は私の仕事場でのお話をちょこっとさせていただきたいと思います。

 

『寝付きが悪い2歳児と寝かせたい私』

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まさに今からお話しする内容はこのタイトル通りなんですが、なぜかラノベのタイトルみたいになってしまいました。笑

 

 

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、私は現在バンクーバーデイケア(保育園)でECE (幼児教育者/保育士)をしています。

 

まぁ働き始めてからたくさんの子供と出会い、いろんなことがあったわけですが、やっぱりデイケアで働いていて1番大変だなぁと感じるのは昼寝 (nap time)です。

 

子育てをしてる親御さんにとっても寝かしつけというのは身近なものだと思います。子供も十人十色ですから、寝かしつけが楽な子と大変な子がいますよね。

 

ましてやデイケアで働いてるとなってくると何人もの子供を寝かしつけなければなりません。私のデイケアは他に比べると子供の人数が少ないので、3-5歳部屋の昼寝は1人の先生で、1.2歳部屋は2人の先生で行われます。

 

これがまぁ大変なんですよね。

1人の子でも寝かしつけって割と体力を使うのに、5人以上も一度に寝かしつけるとなると本当に全エネルギーを持っていかれます…

 

なので寝かしつける順番も考慮しなければ、こっちの身体がやられます!!!

 

「この子は放っておいても1人で寝てくれる」

「この子は物音に敏感だから最初に寝かしつけなきゃ」

「この子は動いて物音立てまくるから早めに」

 

たかが昼寝。されど昼寝。

 

少しでも何かミスると全員寝ないなんてことが普通にあり得てしまうわけなんですよ…ひぇ…

 

 

ちなみに私は昼寝や寝かしつけに1番大切なことはまず子供を知ることだと思ってます。当たり前なんですが。

 

子供がみんなそれぞれ違うように、子供の寝方もそれぞれ違うんですよね。寝かしつけるにはそれをまず把握する必要があると思います。

 

それを教えてくれたのが2歳の子でした。

 

長い前置きになってしまいましたが、今回はそんな寝付きが悪い2歳児と寝かせたい私のお話です。

 

IT (infants & toddlers)部屋にいる2歳の可愛い女の子。女三姉妹の真ん中なんですが、3人ともすでにお顔が整っていてめっちゃ可愛いです。

 

だけどそんな可愛い子にもつい私たち先生がイライラしてしまう時がありました。それが昼寝タイムです。

 

なんせぜんっぜん寝ないんですよ!!

ずっとベッドの上でくねくねしたり、横にならなかったり、とにかくひたすら動く!しゃべる!寝ない!!

 

親御さんは昼寝がなくてもあまり気にしていませんでしたが、私たちは気にします。まだ2歳だから身体を休める時間は必要だと思うし、何より寝てくれた方が私たちも少し休めるのでありがたい。後者の方が本音かもしれませんね…

 

とにかく毎日、昼寝の時間が可愛い2歳児と私たちにとっての闘いでした。ランチタイムが終わると試合開始のゴングがなります。

 

そもそも昼寝部屋に行きたがらないので、まずそこから交渉を始めます。あまり刺激し過ぎないように、優しく交渉です。強制はしません。あくまで交渉!

 

「やっと昼寝部屋に入ってくれた〜」

と思うのも束の間、第二ラウンドの開始です。むしろここからが本番。

 

ベッドに横になってもらって、王道の背中トントンをひたすら続ける…ものの全く眠くなる様子がないではないか…

 

それでは!と他の先生とバトンタッチしてみるものの…動じねぇ!!!!!!

 

眠くなるどころか目がギンギンなんですよ。「悪いな、先生。私は寝るつもりなんかないんだよ!どれだけ頑張っても無駄だよ…ふっ」とでも言いたそうな目をしてます (私の妄想

 

「仕方ない…イライラし過ぎてもダメだし。寝なくてもいいが、とりあえずは静かにしておいてもらうために抱っこしながらロッキングチェアにでも座っとくか〜」と、その子の寝かしつけを諦めたとある日。

 

なんと奇跡が。

お分かりかと思いますが、寝ました。

彼女が。

あの、寝かせねぇよ?みたいな目でこっちを見てた彼女が。

 

他の先生に伝えるともちろんみんな驚きます。そりゃそうです。私も驚きました。

 

「偶然だよ〜」と他の先生には言ったものの、心のどこかで「本当に偶然か…?」と思う自分。そこで、何が今までと違ったのか考えてみたんです。

 

そして、答えはロッキングチェアにあったのでは?との結論に至りました。

 

「背中トントンで寝なくて、ロッキングチェアで寝るんだとしたらもしかしなくても揺らすことで寝るのでは…???」と閃いたんですね。

 

ということで次の日にすかさず試したんです。もうそれはそれは揺らしまくった。ひたすら一途にユラユラと。その子が体勢を変えようが、独り言を言おうが、ひたすら揺すった。

 

結果、私の勝利🙏🏻🙏🏻

寝た。

今までの長い闘いが嘘だったかのように驚くほどぐっすりと寝た。

 

彼女に気付かされました。

「寝ないのではなく、寝られない」

 

私たちは、背中トントンが誰にでも当てはまると思ってトントンしてたんですよ。つまり彼女自身のことを考えるのではなく、子供の1人としか考えてなかったんですね。だから背中トントンしてれば寝るだろう、と思ってしまったんです。

 

私たちも子供もみんな違うのに。

 

背中トントンでダメなら揺らす、揺らしてダメなら眉毛を触る、眉毛でダメなら頭を触る…そうやって色々試してその子に合う寝かしつけ方を知る必要があるんですよね。

 

おかげさまで今ではみんな寝てくれます。他の先生だと寝ないのに私となら寝てくれることもあります。

 

それは子供たちが他の先生より私の方が好きだとかそういう話じゃなく、それぞれの子供の寝方を研究してその子に1番合った寝かしつけ方をしているからだと、そこは自信を持って言えます。

 

寝かしつけの前に子供をきちんと知ること。彼らを子供というカテゴリーではなく、きちんとその子自身として見ることが大事なんですよね。

 

簡単に見えて忘れてしまいがちなこと。

2歳の、寝つきが悪かった彼女が教えてくれました。

 

 

のぐとも